Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット) ―マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 (日本経済新聞出版) by アルビン・E・ロス
誰が何を手に入れるか」を決定する要因が価格だけではないとき、市場では必ずマッチングが行われる。↖
価格で決まるのはマッチングとは言わないのか
実際、小麦市場が一八〇〇年代までのマッチング市場を脱却できたのは、小麦がデザインされたおかげなのだ↖️
進歩によってマッチングからお金による市場になる?
CBOTは小麦を品質等級(一等が最高級)と種類(硬質か軟質か、赤色か白色か、冬小麦か春小麦か)で分類することによって、小麦をコモディティに変えた。↖️
なるほど、やりようによってマッチングを脱却できるのか
コモディティ化が鍵
マーケットデザインは、既存の市場では自然に解消されない問題を解決する手段になる↖️
価格で決まるのは既存の市場
やはりうまくいっていない市場というものは存在するようだ
マーケットプレイスは、ルールが存在することを知ったうえで参加者が集まるという点で、レッセフェール(自由放任主義)とも異なる。↖️
必ずしも市場を放っておいていいということにはならない
簡単に言えば、生徒と大学の双方が下す決定が、ほかの多くの生徒と大学の決定によって大きく左右されるということだ↖️
初期研修のマッチングはこのことが排除されている
市場に厚みをもたせられない、混雑を緩和できない、安全かつ簡単に参加できないという失敗だ↖️
市場の必要要素
買い手が農家の素性を調べ、作物の見本を検分しなくてはならなかったマッチング市場があった場所に、いまでは金融市場と同じくらいの匿名性があり↖️
人に依存しない判断ができれば、匿名性が担保できるのか
貨幣のおかげで、この「欲求の二重の一致」を満たす相手を探す必要が薄れた。貨幣を媒介とする市場では、自分がほしいものをもっている人さえ見つければいい。物々交換できる相手を探さなくても、その人からほしいものを買うことができる。↖️
貨幣もマーケットデザインの一つである
最初のペアのドナーが二番めのペアの患者に腎臓を提供し、二番めのペアのドナーが三番めのペアの患者に、三番めのペアのドナーが最初のペアの患者にそれぞれ腎臓を提供して、サイクル(交換の輪)が閉じる。↖️
三角貿易だ
た提供先を指定しない、いわゆる「利他的な」ドナーは、以前は死亡ドナーの待機リストの一人の患者に腎臓を提供していたが、いまでは交換移植のチェーンの出発点になって、複数の命を救うチャンスをもたらしている。そのようなチェーンの一つめの輪は、患者をもたないドナーから待機リストの患者へではなく、移植ペアのプール内の患者への贈与である。↖️
ドナーもちとそうでない人たちが繋がった
マーケットデザインは失敗を招きかねない要因の一つひとつを回避しなければ、成功はおぼつかない。適切にデザインされた市場では成功要因として働く競争圧力が、デザインのまずい市場では失敗要因になることが多い。↖️
公平な競争とは
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